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「AWS標準化」の実施により、設計・セキュリティ・運用において統制の取れたクラウド環境の実現ができました

ユーザー企業紹介

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株式会社FRONTEOは、AI技術を駆使した様々なビジネスソリューションを提供する企業です。自然言語処理に特化した独自開発の人工知能(AI)エンジン「KIBIT」を用いて、専門家の判断を支援するAIソリューションを提供し、ライフサイエンス、リーガルテック、ビジネスインテリジェンス、経済安全保障の4つの事業分野にてサービスを展開しています。今回はAWS標準化の実現について、長嶋氏にお話を伺いました。

◆KIBIT Eye のご紹介
FRONTEO社独自開発のAIエンジン「KIBIT」を搭載したメールおよびチャット監査ソリューションです。企業内のコミュニケーションツール(メール、チャット、テキスト化音声データなど)を対象に高精度な解析を行い、不正リスクなどの予見や発見を支援することで監査業務の高度化・工数の大幅な削減を実現するとともに、内在するリスクを可視化し、経営危機から企業を守ります。

1. プロジェクト背景と課題

「KIBIT Eye」サービスでは、昨今の顧客ニーズの変化に柔軟に応えるため、新たなサービス基盤としてAmazon Web Services(以下 AWS)の採用を決定しました。
既に自社システムの一部でAWSを利用していましたが、構築方針や運用方針が確立されている状況ではありませんでした。
そのため、今回自社のサービス基盤をAWSにて実現するにあたり、プロフェッショナルによるAWS標準化とサービスに最適な環境構築を支援するパートナーの協力が必要でした。

2. CACを選んだ理由

「KIBIT Eye」をご利用されているユーザ様が、CACのenterpriseCloud+(以下eC+)を採用されていたことをきっかけにCACへ問い合わせを行いました。問い合わせを経て、以下の点で期待が持てたことからパートナーとしてCACを選びました。

  • eC+がAWS運用に必要な各種支援機能を有したサービスであり、自社でのAWS運用管理において活用が期待できたこと
  • 金融企業や製薬企業など高い品質を求められる業界での実績が多かったこと
  • AWSのシステムインテグレーション、標準化支援といった対応経験が豊富だったこと

3. AWS標準化の実施

FRONTEOにてAWSを用いた標準化は初めての試みであったため、標準化を行う上で必要となるAWSサービスの機能を理解しながら検討する必要がありました。
CACよりAWSサービスに関する説明や利用におけるメリット/デメリットの補足を受けながら協議を行い、主に次頁に挙げる標準化を実施しました。

  • AWSアカウント管理方針
    • AWSマルチアカウント構成検討、アカウント分離/管理方法の策定
    • IAM Identity Center、Control Tower の利用方法の策定 等
  • セキュリティ、ログ取得保管方針
    • セキュリティ、監査ログ取得、ウィルス/マルウェア対策方法の策定
    • CloudWatch Logs、Security Hub、 VPC Flow Log 利用方法の策定 等
  • インフラ構成方針
    • VPC NW、EC2、ALB、ルーティング、ドメイン、ACM 設計
    • SSL証明書、ユーザ環境とのNW接続方法の策定 等
  • 運用管理方針
    • バックアップ/リストア、監視、パッチ適用方法の策定
    • eC+コンソール、SystemManager/Fleet Manager利用方法の策定 等

4. AWS標準化のポイント~AWS Control Towerを利用したアカウント統制~

標準化の実施において、AWSマルチアカウントでの管理構成を念頭に検討しました。AIソリューションを利用する顧客属性によって要求されるセキュリティレベルが変動することから、複数アカウントを如何に集約し、統制を行うかが検討のポイントとなりました。
CACとの協議により、一般企業と金融企業の2属性に分割して構成を検討する方針とし、AWSのベストプラクティスを基準にCACにて構成案の検討とAWS Control TowerやAWSOrganizationsを用いたアカウント統制を行いました。

  • Control Towerの構成
    • 管理アカウント:OUの設定とアカウント管理、ユーザ管理を実施
    • ログアーカイブアカウント:各アカウントで生成されたログを集約
    • ログ監査用アカウント:集約したログの監査を行うためのアカウント
    • ガードレール:ベストプラクティスに沿ってログや監査アカウントをセキュアに管理するサービス・コントロール・ポリシー(以後、SCP)やAWS Config Rulesを設定

5. 検証(デモ)環境の構築

AWS標準化を実施後、一般企業属性の検証兼デモ用環境として、CACにて構築を実施しました。
※本プロジェクトとは別に、本標準化構成を元に某一般企業向けの本番環境構築もCACにて実施しております。

6. 今後の展開について

AWS標準化の実施により、AWSを用いたAIソリューション基盤の構築が実現しました。今後顧客へのサービス展開を進めると同時に、以下の検討をCACと共に進めていく予定です。

  • AWS 内製化検討
  • マルチクラウド検討

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