株式会社ハイテックシステムズ様
オンプレミス環境のサポート期限に伴い、AWS環境への移行を決断。 enterpriseCloud+を導入したことにより運用が便利になりました
株式会社ハイテックシステムズは、山口県下関市を拠点として1987年の創業以来システム開発および保守・メンテナンス業務を基本事業としています。2001年に福祉用具貸与事業所向け「介護福祉事業支援システム︓レンタル管理システム」を販売開始し介護関連事業に参入。全国規模での事業展開を行い、貸与事業所の業務支援を行っています。2016年には新たなバージョンの福祉用具トータル管理システム「ケアレンツ(Carents)」をリリースしました。ケアレンツは福祉用具のレンタル・販売について、売上、仕入の実績管理、請求、売掛の残高管理ができる基幹システムです。年々増加する福祉事業者の事務作業の負担軽減、情報の一元化による重複作業の排除、業務の効率化を図り、残業時間を削減して、事業所本来のサービス向上や顧客獲得の為の時間を提供しています。
今回はケアレンツのAWS環境移行とその後の運用について高野氏、村上氏にお話を伺いました。
1.福祉用具トータル管理システム「ケアレンツ」における現行システム環境の課題
株式会社ハイテックシステムズは、介護保険制度の開始翌年の2001年に「介護福祉事業支援システム:レンタル管理システム」の販売を開始し、2016年に新バージョンの福祉用具トータル管理システム「ケアレンツ(Carents)」をリリースしました。
ケアレンツは福祉用具のレンタル・販売について、売上、仕入の実績管理、請求、売掛の残高管理ができる基幹システムで、オンプレミス環境の仮想基盤サーバー上に、利用ユーザー1社ごとに1台の仮想サーバーを構築、提供していました。また、セキュリティ関連システム(ファイアウォール、アンチウィルス、認証システム、WAF)も物理アプライアンスで構成されていました。
そのような中、2018年12月末を目途に、仮想基盤ハードウェアを新たなデータセンターへ移設しなければならなくなりました。
仮想基盤のOSサポート期限も控えていたため、移設の場合はOSバージョンアップとデータセンター移設の両方を期限までに行う必要があります。
そこで、引き続きオンプレミス環境のままでこれらを行うか、 AWS環境への移行を行うかの検討を開始しました。
2.AWS環境への移行を決定
開発部
村上 陽亮 氏
ケアレンツは事業拡大に伴い、毎月5台以上のサーバーが増加するため、仮想基盤のハードウェアもサーバー台数に伴い順次増設していく必要があります。また、ハードウェアおよび物理アプライアンスは、老朽化のたびにリプレースが発生します。
これをAWS環境へ移行した場合、これらの費用に加え、データセンター利用料が不要となります。
試算したところ、当社の作業負荷を考慮してもコストメリットがあると判断されたため、物理アプライアンスを含め現行サーバーをAWS環境に移行することを決定しました。
併せて40社以上で実績のあるCACのenterpriseCloud+(以下eC+)を採用し、ネットワーク設計、運用機能および監視機能によりスムーズな導入を進めました。
例えば移行に際してはサーバー側作業だけでなく、利用ユーザーのクライアント証明書更新のため、個別に日程調整のうえ作業を行う必要がありましたが、eC+のVPC標準設計を利用することで、データセンター撤退までの限られた期間の中、短期間で構築までを完了させ、ユーザーの移行期間を十分にとることができました。
3.AWS環境への移行後の運用
当初、仮想サーバー約50台だった当該システムが現在5倍以上の290台まで増加しておりますが、AWS環境では、台数の増加に伴うハードウェアの新規購入やスペック増設の必要がなく、スムーズにサーバーを追加できています。
既存のオンプレミス環境では、データセンターに仮想基盤ハードウェアを設置していたため、ハードウェアの監視が必要でしたが、AWS環境へ移行したことで不要となりました。また、既存の運用では、新規利用ユーザーごとに仮想サーバーを1台ずつ構築し提供する必要がありましたが、eC+を利用することで、準備されたOSテンプレートから即座にサーバーを展開、スピーディに提供することが可能になりました。
あわせてeC+のスケジュール機能、監視機能を利用することで、サーバーの監視と通知、バックアップが容易に行えています。
今後ともAWSおよびeC+を活用し、さらなるシステムの拡大を見込んでいます。
株式会社ハイテックシステムズ様 URL
https://hitecsys.co.jp/
セキュリティシステムの移行後構成について
・ファイアウォールは、AWSの標準機能を利用します。
・認証およびWAFは、BIG-IPのVirtual Editionを利用し、既存機能を移行します。
・CAおよびRADIUSは、既存アプライアンスが移行できないため、EC2インスタンス上に新たに構築します。
・AntiVirusゲートウェイも、既存アプライアンスが移行できないため、各サーバーに対策ソフトウェアを導入します。
・アマゾン ウェブ サービス、Amazon Web Services 、およびAmazon Web Services ロゴは、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
・製品名等は各社の商標または登録商標です。
株式会社ハイテックシステムズ様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。